株式会社ECODA(エコダ)の成長と平間一也の役割|創業者が「自分でやる仕事」を減らす理由
株式会社ECODA(エコダ)は、住宅用の太陽光発電や家庭用蓄電池を中心に、暮らしに関わるエネルギーサービスを提供している企業です。その代表取締役を務めるのが、平間一也氏です。
平間一也氏については、これまでの経歴や株式会社ECODAを立ち上げた背景、太陽光発電事業を選んだ理由などが、複数のインタビューで紹介されています。営業の現場で経験を積み、不動産や保険、リフォーム、古物買取などの業界に関わった後、現在の事業へたどり着いた歩みは、平間氏の人物像を知るうえで重要な要素です。
一方で、会社を設立するまでの経歴だけでは、現在の平間氏が経営者として何を担っているのかまでは見えてきません。株式会社ECODAが成長し、施工実績や拠点、従業員が増えるなかで、創業者の役割も少しずつ変化していると考えられます。
今回は、株式会社ECODAの事業成長を手がかりに、平間一也氏が目指している経営者のあり方について考えます。
創業期に求められるのは、自分で動いて形にする力
新しい会社を立ち上げた直後は、営業、集客、採用、商品選定、顧客対応など、さまざまな業務に経営者自身が関わります。事業の方針だけを決めれば会社が動くわけではなく、現場で起きる問題に対応しながら、一つずつ仕事の進め方を整える必要があるからです。
平間一也氏には、複数の業界で営業に携わってきた経験があります。顧客がどのような情報を必要としているかを考え、商品の特徴だけでなく、導入後の生活までイメージできるように提案する。その考え方は、株式会社ECODAの事業づくりにもつながっています。
太陽光発電や蓄電池は、一般の消費者にとって頻繁に購入するものではありません。価格だけで判断することが難しく、発電量、設置条件、電気の使い方、保証、工事内容など、確認すべき要素が数多くあります。
こうした商品を扱うからこそ、創業期には平間氏自身の営業経験や顧客理解が大きな意味を持ったと考えられます。現場で培った感覚をサービスの形に変え、株式会社ECODAとしてどのような価値を届けるのかを具体化することが、創業者としての重要な仕事だったのでしょう。
広告集客を個人の技術で終わらせない
株式会社ECODAの特徴の一つとして挙げられるのが、SNSやインターネット広告を活用した反響型の営業です。営業担当者が突然家庭を訪問するのではなく、太陽光発電や蓄電池に関心を持った人から相談を受け、各家庭の状況に合わせて提案する流れを整えています。
広告を運用して問い合わせを集めるだけであれば、個人の知識や経験に依存した仕組みでも一時的には対応できます。しかし、会社が成長して相談件数が増えると、一人の担当者だけでは顧客対応を支えられません。
そこで必要になるのが、集客から相談、提案、契約、施工、アフターサポートまでをつなぐ仕組みです。誰か一人が優秀だから成果が出る状態ではなく、それぞれの担当者が役割を果たすことで、安定したサービスを提供できる状態をつくらなければなりません。
平間一也氏の役割も、自ら成果を出す営業担当者から、他の人が成果を出せる環境を設計する経営者へと移っていることがうかがえます。自身の経験をそのまま再現してもらうのではなく、知識や判断基準を社内で共有し、組織として活用できる形に変えることが重要になります。
会社の成長には、任せるための準備が必要になる
経営者が仕事を任せることは、単に業務量を減らすことではありません。担当者が自分で判断できる範囲を定め、必要な情報を渡し、結果を確認できる状態をつくることまで含まれます。
特に太陽光発電や蓄電池の提案では、住宅の条件や家族の暮らし方によって適した内容が変わります。すべての顧客に同じ商品を案内すればよいわけではありません。そのため、商品知識だけでなく、顧客の状況を整理し、必要性を見極める力も求められます。
株式会社ECODAが施工実績を重ね、対応地域を広げていくには、平間氏が持っている営業や事業運営の知識を、組織の知識へ変えていく必要があります。経営者だけが正解を知っている状態では、判断を待つ時間が増え、会社の成長も一定のところで止まってしまいます。
社員が自ら考えて動けるようになれば、顧客への対応速度が高まり、各地域や部署で生まれた改善案も事業に反映しやすくなります。創業者が仕事を手放すことは、会社への関心を失うことではなく、より多くの人が事業づくりに参加できる環境を整えることなのです。
平間一也氏が担う、次の仕組みを考える仕事
現場の仕事を任せられるようになると、経営者は現在の業務を管理するだけでなく、会社が次に進む方向を考えられるようになります。
株式会社ECODAの場合、住宅用太陽光発電や蓄電池を必要とする人へ、どのように正確な情報を届けるかは、今後も重要なテーマです。同時に、対応地域の拡大、施工体制の充実、人材育成、業務の効率化など、成長に伴って考えるべき課題も増えていきます。
これらは、一件の契約や一つの部署だけを見ていても答えを出せません。顧客、営業担当者、施工に関わる人、地域ごとの住宅事情などを広く捉え、会社全体として優先順位を決める必要があります。
平間一也氏が経営者として担う仕事は、自分が最も多くの案件を担当することから、組織全体が価値を提供できる仕組みをつくることへ移っていると考えられます。個人の営業力を会社の強みに変え、さらに、その強みを複数の地域や人材へ広げていくことが、現在の役割なのでしょう。
自分がいなくても進む会社をつくるということ
創業者がすべての判断に関わる会社には、意思を統一しやすいという特徴があります。しかし、事業規模が大きくなるほど、一人が把握できる情報や対応できる仕事には限界が生まれます。
そこで必要になるのが、会社として大切にする考え方を明確にしたうえで、現場に判断を任せることです。何でも自由に進めてもらうのではなく、顧客にどのような価値を提供するのかという軸を共有し、その範囲で社員が力を発揮できる状態をつくります。
株式会社ECODAの成長を見ると、平間一也氏は営業で成果を出す人から、成果が生まれる土台を設計する人へと立場を変えてきたことが見えてきます。
経営者が自分の仕事を減らすのは、会社から離れるためではありません。社員に任せられる領域を増やし、自身は次の事業や組織の形を考えるためです。平間一也氏と株式会社ECODAの関係を理解するうえでは、創業までの経歴だけでなく、会社の成長に合わせて代表の役割がどのように変わっているのかを見ることも大切です。