株式会社ECODA代表・平間一也の組織観を読み解く|売れる人より、任せられる人へ
営業職の評価では、売上や契約件数が大きな指標になります。成果が数字で表れやすい仕事だからこそ、優れた成績を残した人が高く評価されるのは自然なことです。しかし、社員数が増え、複数の地域へ事業を広げていく会社では、個人の売上だけで組織をつくることはできません。
住宅用の太陽光発電や家庭用蓄電池を扱う株式会社ECODA(エコダ)は、営業を事業成長の中心に置きながら、個人の能力だけに依存しない体制づくりを進めています。代表取締役の平間一也氏が目指しているのは、優れた営業担当者を集めるだけの会社ではなく、意欲のある人がより大きな仕事を担える会社です。
では、売上以外の部分では、どのような人が周囲から信頼され、仕事を任されるのでしょうか。株式会社ECODAが発信している情報を手がかりに、成長する営業人材に求められる要素を考えます。
商談数が多いほど、営業の姿勢が表れる
株式会社ECODAでは、SNSやインターネット広告を利用し、太陽光発電や蓄電池に関心を持った人から相談を受ける反響型の営業を展開しています。
相談者は、すでに何らかの疑問や目的を持っています。電気代を抑えたい家庭もあれば、停電への備えを考えている家庭もあります。新築を機に設備を検討する人と、現在の電力使用量を見直したい人でも、必要な案内は異なります。
このような環境では、決められた説明を繰り返すだけでは十分ではありません。相談者が何に迷い、どの情報を求めているのかを把握する力が必要です。契約を急ぐより先に、住宅の条件や日中の電力使用量、今後の生活の変化などを丁寧に整理することが、適切な提案につながります。
商談の機会が多ければ、成約数だけでなく、顧客への向き合い方にも違いが表れます。一時的な数字をつくる人と、継続的に相談を任せられる人では、成果に至る過程が異なるからです。
商品を説明する力と、条件を整理する力は違う
太陽光発電や蓄電池の営業には、設備に関する知識が欠かせません。ただし、製品の性能を詳しく説明できるだけで、すべての相談に対応できるわけではありません。
住宅ごとに屋根の形状や使用電力量が異なる以上、大切なのは情報を並べることではなく、その家庭に必要な情報を選ぶことです。発電容量を優先するのか、停電時の備えを重視するのか、蓄電池まで含めて検討するのかによって、提案の組み立て方も変わります。
相談者が迷っているときに、専門用語を増やしてしまえば、かえって判断が難しくなることがあります。複雑な内容を整理し、検討する順序を示せる人は、知識を顧客の判断に役立つ形へ変えられる人です。
平間一也氏自身も、複数の業界で高額な商品やサービスの営業に関わってきました。そこで培われた経験は、単に話し方の技術としてではなく、相手が納得できるまでの道筋を設計する考え方として、現在の株式会社ECODAにも生かされていると読み取れます。
個人の成功を、周囲が使える形に変えられるか
営業担当者が自分だけの方法で結果を出している場合、その成果を組織全体へ広げることは困難です。本人にしか分からない感覚や経験に支えられていると、別の担当者が同じ方法を試しても再現できないためです。
組織のなかでより大きな役割を担うには、自分が成功した理由を説明できることが重要になります。相談のどの段階で顧客の疑問を確認したのか、提案前に何を調べたのか、どの情報を優先して伝えたのか。こうした過程を言葉にできれば、新しく入った社員の教育や、提案方法の改善にも活用できます。
自分の売上を伸ばすことと、他の社員が成果を出せるようにすることは、別の能力です。前者では個人の行動が中心になりますが、後者では相手の理解度や経験に合わせた支援が求められます。
株式会社ECODAのように事業規模を広げている企業では、営業成績に加えて、知識や方法を共有できる人の存在が欠かせません。そのような人材が増えることで、新しい拠点でも一定の品質を保ちやすくなります。
任せられる人は、判断の結果まで引き受ける
仕事を任される人に共通するのは、指示された作業を終えるだけでなく、その先に起きることまで考えられる点です。
太陽光発電の提案であれば、契約を獲得した時点ですべてが終わるわけではありません。その後には現地調査や工事があり、設備を設置した後も顧客の暮らしは続きます。説明した内容と施工担当者へ伝わっている内容に差があれば、不安や行き違いにつながります。
そのため、営業担当者には、自分の説明が後工程にどのような影響を与えるかを想像する力が必要です。曖昧な点を残さず、必要な情報を社内へ正確に共有し、契約後の流れまで見届ける姿勢が信頼を生みます。
責任者に近い立場になるほど、目の前の成約だけではなく、顧客満足、施工の進めやすさ、社内の連携まで考える範囲が広がります。平間一也氏が社員に大きな役割を任せる組織を志向するのであれば、判断する力とともに、判断の結果を引き受ける姿勢も重要になるでしょう。
平間一也氏が描く、営業の先にあるキャリア
営業職の成長は、契約件数を増やし続けることだけではありません。自分の経験を後輩へ伝え、チームの課題を見つけ、事業全体の改善に関わることで、担当できる領域は広がります。
株式会社ECODAが掲げる組織の方向性からは、社員を決められた役割のなかに留めるのではなく、実力や意欲に応じて経営に近い仕事を任せようとする姿勢が見えてきます。営業担当者として入社した人が、将来的に人材育成や拠点運営、新しい事業の立ち上げに関わる可能性もあります。
そのときに必要なのは、過去の成績だけではありません。顧客に誠実に向き合えること、学んだ知識を共有できること、周囲の成果にも関心を持てることが、次の役割につながります。
平間一也氏が株式会社ECODAでつくろうとしているのは、売れる人だけが評価される場所ではなく、成果を組織の力へ変えられる人が前へ進める環境だと考えられます。営業として得た経験を、自分一人の実績で終わらせず、顧客や仲間、事業の成長へ還元すること。その積み重ねが、会社から本当の意味で仕事を任される人材を育てていくのです。