平間 一也氏が解説する太陽光発電の誤解|寿命・費用・メンテナンスをどう考えるか
平間 一也氏は、戸建て向けの太陽光発電と家庭用蓄電池を専門に扱う株式会社ECODA(エコダ)の代表取締役です。株式会社ECODAは約40名の従業員と5つの拠点を持ち、これまでに3,000件を超える施工と2,000件を超える補助金申請に携わってきました。
太陽光発電に関心があっても、パネルは短期間で使えなくなる、設置後の維持費が高い、お金に余裕がある家庭だけが導入するもの、といった印象から検討を止めている方もいます。しかし、平間 一也氏によると、こうした印象には実際の設備や現在の電力事情と合っていない部分があります。
太陽光発電は、売電収入だけを目的に選ぶ時代から、家庭から出ていく電気代を抑えるために活用する時代へ移っています。今回は、平間 一也氏の見解をもとに、初めて導入を考える方が抱きやすい誤解を整理します。
太陽光パネルは10年ほどで使えなくなるのか
太陽光発電でよく話題になるのが、パネルは10年から20年程度で寿命を迎え、すべて交換しなければならないのではないかという疑問です。設置から10年ほどで発電量が半分になると思っている方もいます。
しかし、太陽光パネルは短期間で急激に発電できなくなることを前提とした設備ではありません。使用年数に応じた変化はあるものの、一般的には少しずつ性能が低下していきます。導入から10年を迎えた瞬間に、発電量が半分になるという考え方は適切ではありません。
実際の劣化の進み方は、製品や設置環境によって異なります。そのため、価格を比べる際には購入時の安さだけを見るのではなく、メーカーが示している出力保証や想定される劣化率まで確認する必要があります。
長期間使うことを前提にするなら、最初の金額が低いかどうかだけでは十分に比較できません。将来もどの程度の発電が期待できるのかという時間軸を加えることで、製品の違いが見えやすくなります。
安いパネルと良いパネルは何が違うのか
太陽光パネルは、見た目だけでは製品ごとの差が分かりにくい設備です。同じ屋根へ同じ枚数を載せる見積もりでも、発電性能や劣化率、保証内容が異なる場合があります。
平間 一也氏は、安いパネルと良いパネルの違いを考えるうえで、発電量、劣化率、保証が重要になるとしています。設置時に十分な発電が期待できても、長期間使うなかで性能がどのように変わるかによって、家庭が得られる電気の量は変わります。
また、海外製だから保証が不十分で、国産なら必ず安心という単純な分け方もできません。海外メーカーであっても日本国内に拠点を持ち、保証対応の体制を整えているケースがあります。一方、国内メーカーに親しみや安心感を持つ人もいます。
原産国だけで決めるのではなく、日本国内での問い合わせ先、保証の対象、発電性能などを並べて確認することが大切です。製品数を幅広く扱う会社へ相談すれば、一つのメーカーだけを前提にせず、住宅や予算に合わせた比較もしやすくなります。
太陽光発電には高額なメンテナンスが必要なのか
導入後に多額のメンテナンス費用が発生し、結果的に経済的な意味がなくなるのではないかと心配する方もいます。
戸建て住宅の屋根に設置する太陽光パネルは、常に人の手で洗浄しなければ発電できなくなるものではありません。通常の汚れであれば、雨などによって流れることもあります。そのため、住宅用設備では定期的なパネル洗浄が必須とは限りません。
一方で、発電状況を確認することには意味があります。近年は専用のアプリなどを通じて発電量を確認できる設備も増えています。以前と比べて発電量が大きく落ちている、エラーが表示されているといった変化に気づけば、必要な点検を依頼できます。
太陽光パネル以外の機器にも目を向ける必要があります。発電した電気を家庭で使える形へ変換するパワーコンディショナーは、長期間の使用後に交換が必要になる可能性があります。交換時期は製品や使用環境で変わるため、導入時に将来の費用として確認しておくとよいでしょう。
最初から毎年高額な費用が必要だと考えるのではなく、どの機器にどのような点検や交換の可能性があるのかを分けて考えることが重要です。
太陽光発電は利益を得るためだけの設備ではない
以前の太陽光発電は、発電した電気を売り、収入を得る設備として注目されていました。その印象が残っているため、売電価格が以前より低くなった現在は、設置しても意味がないと考える人もいます。
平間 一也氏は、現在の住宅用太陽光発電を、大きな利益を狙うための設備とは捉えていません。重視しているのは、電力会社から購入する電気を減らし、家庭から出ていくお金を抑えることです。
昼間に発電した電気を家庭内で使えば、その分だけ外部から購入する電気が少なくなります。さらに家庭用蓄電池を組み合わせれば、昼間に余った電気をため、発電が止まる夕方や夜に回すこともできます。
売ったときの価格と、電力会社から買うときの価格に差がある現在では、余った電気をすべて売るより、自宅で使う割合を高める考え方が中心になっています。利益を増やすというより、将来も支払い続ける電気代の影響を小さくするための設備として捉えると、導入目的が分かりやすくなります。
設置すれば誰でも同じ結果になるわけではない
太陽光発電が役立つかどうかは、住宅と生活の条件によって変わります。ある程度の電気代を支払っており、屋根の状態や日当たりが設置に適していれば、購入電力を減らす効果が期待できます。
反対に、電力使用量が非常に少ない家庭や、屋根へ長時間影がかかる住宅では、同じ設備を設置しても得られる効果が小さくなる可能性があります。蓄電池についても、夜間にどれくらい電気を使うかによって必要性や適した容量が変わります。
導入後に満足できるかどうかを分けるのは、設備を付けたこと自体ではなく、事前に家庭の条件を確認できているかです。発電量の試算と現在の電気代を照らし合わせ、無理のない設備構成を選ぶことが欠かせません。
平間 一也氏が代表を務める株式会社ECODA(エコダ)は、訪問営業や押し売りではなく、太陽光発電や蓄電池に関心を持った人から相談を受ける形を採用しています。幅広い製品の取り扱いとAIを活用した業務効率化を通じて、各家庭に合う設備を適正な価格で届けることを目指しています。
太陽光発電を検討するときは、昔からある印象だけで結論を出さず、現在の電気の使い方と自宅の条件から考えることが大切です。寿命、発電量、保証、維持費を一つずつ確かめることで、その家庭に導入する意味があるかを判断しやすくなります。